含浸(がんしん)とは

含浸とは

含浸とは、固体のすき間に別の物質を浸透させることです。工業的に含浸処理と言うと、鋳造品の巣穴をふさぐ技術を指します。
エンジンブロックや水道コックなど身の周りには鋳造品が数多くあります。
鋳造工程では内部に巣穴ができることが多く、耐圧部品では、圧漏れ、水漏れを起こし、不良となることがあります。
この様な部品に含浸処理を施し、巣内部に含浸液を浸透させて固め、圧漏れを防止することが出来ます。
旭パーカライジングの含浸処理は、鋳物ならなんでも対応できます。サイズについては、手のひらサイズ以下ぐらいを得意としております。
また当社は、含浸と三価クロメート処理が同時に行うことができます。
※旭パーカライジングの取扱い工程は全てRoHS対応です。

含浸処理による効果

気密性の付与

鋳造品の気密性を与え、気体、液体の漏れを防ぎます。

メッキの前処理

表面の微細な空隙へのメッキ液の侵入を防ぎ、メッキのフクレやハクリを防止します。

地球環境にやさしい

鋳造品の不良品を救済して、地球環境保全に貢献できます。

含浸工程

写真の透明チューブは含浸硬化物がよく判るように特別に作ったもので、中央部分が硬化物です。
含浸工程がよく判る動画作成しました。クリックしてご覧ください。

含浸硬化物

含浸処理装置について

含浸処理装置について
名称 BS-800FA
真空ポンプ BUSH RA-250C
真空到達度 0.4kPa以下
液浸漬方式 内部バスケット昇降式
処理かご φ600×400H

含浸液について

主要成分 メタクリル酸エステル
密度 1.06g/cm3(25℃)
粘度 6.0~6.5mPa・s(25℃)
pH 6.5~7.5
色調 無色透明(新液)~黄透明(使い込まれた物)
維持管理 液温は15℃以下に維持すること

硬化物耐久性

MIL-I-6869D試験(米軍規格) 合格
耐熱性 200℃×4hr
耐熱水性 90℃×6hr
耐作動油 100℃×72hr浸漬
耐酸性 pH1.0硫酸水溶液×14day浸漬
耐アルカリ性 pH13.0苛性ソーダ水溶液×14day浸漬
耐溶剤性 1.1.1トリクロルエタン×14day浸漬

含浸硬化物はアクリル樹脂ですので短時間的には220℃まで可能ですが、高温では基本的には燃えます。

含浸処理可能材質

ダイカスト

アルミニウム合金
亜鉛合金

鉄系

鋳鉄
ステンレス

銅合金

真鍮
青銅(ほう金)

その他

焼結部品
セラミック
プラスチック
塗装・メッキの前処理(フクレ防止)

適応材質実績
  • ADC10 ADC12等アルミダイカスト
  • AC4A AC4B AC4C等アルミ鋳物
  • ZDC2等亜鉛ダイカスト
  • FC20 FC25 FCD400等鋳鉄
  • ステンレス鋳鋼
  • BC6 BC7(CAC407)等青銅鋳物(ほう金)

含浸処理適応実績

エンジン関連部品 シリンダブロック、シリンダヘッドなど
油空圧機器部品 電磁弁、フィルタケースなど
水道用配管部品 バルブ、ブッシングなど
ポンプ部品 ポンプハウジング、インペラなど
含浸処理後
緊急・特急対応 含浸処理

旭パーカライジングでは、緊急や特急を要する含浸処理をお客様のご希望納期にできるだけお応えできるよう、万全の態勢で対処いたします。
翌日渡しが可能な場合がありますので、ぜひお問い合わせください。
※旭パーカライジングの取扱い工程は全てRoHS対応です。

含浸処理についてよくあるご質問

緊急対応可能規定

対応可能サイズ 手のひらサイズ
適応材質
ロット数 50個以内
納期日 24時間後渡し
ご相談

塗装・採用に関するお問い合わせ

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